ホームページからの問い合わせを増やす方法|「不安」と「手間」を減らす改善策
ホームページからの問い合わせが増えないのは、見る人の「不安」と「手間」が残っているから。料金の目安や事例の載せ方、問い合わせの入口とフォームの見直し、相談の手前の選択肢、問い合わせ後の対応まで、中小企業がすぐに取り組める改善策を解説します。
「アクセスはそれなりにあるのに、問い合わせが増えない」「問い合わせボタンは置いているのに、なかなか押してもらえない」——ホームページを持つ中小企業の方から、よく聞く悩みです。
先に結論をお伝えすると、問い合わせが増えない理由の多くは、ページを見た人の中に不安と手間が残っていることです。「この会社に頼んで大丈夫か分からない」という不安と、「問い合わせるのが面倒そう」という手間を、1つずつ減らしていくことが、問い合わせを増やす近道です。
この記事では、まず数字で状況を確かめたうえで、不安を減らす情報の載せ方、問い合わせの入口とフォームの見直し、相談の手前の選択肢、問い合わせ後の対応までを、すぐに取り組める順にまとめます。
問い合わせが増えないのは「不安」と「手間」が残っているから
ホームページを見て問い合わせるかどうかを決めるとき、人は大きく2つのことを考えています。
- この会社に頼んで大丈夫か(不安): 料金はいくらくらいか、自分のケースに対応してもらえるか、どんな人が担当するのか、しつこく営業されないか
- 問い合わせるのは面倒ではないか(手間): 問い合わせの入口がすぐ見つかるか、入力する項目が多すぎないか、まだ比べている段階でも連絡してよいのか
このどちらかが残っていると、興味を持っていても「今日はやめておこう」となりがちです。問い合わせを増やす改善は、不安を減らすことと、手間を減らすことの2つに分けて考えると整理しやすくなります。
なお、そもそもホームページへのアクセスが少ない場合は、問い合わせの手前の「見つけてもらう」段階に課題があります。その場合はホームページで集客できない原因と対策から読んでください。
まず数字で、どこで止まっているかを確かめる
改善を始める前に、Googleアナリティクス(GA4)で次の3つの数字を確認しておきます。
- サービスや料金のページを見た人の数
- 問い合わせページを見た人の数
- 問い合わせを送信した人の数(GA4で問い合わせの完了をキーイベントとして設定しておく)
1に比べて2が少なければ、問い合わせページまでたどり着く前に離れています。不安が残っているか、入口が見つけにくい可能性があります。2に比べて3が少なければ、問い合わせページまでは来ているのにやめています。フォームの手間が原因の可能性が高くなります。
GA4の見方は、GA4の使い方で解説しています。改善する前の数字を記録しておくと、あとで効果を確かめられます。
不安を減らす:比べるための情報を載せる
問い合わせる前の人は、多くの場合、ほかの会社とも比べています。比べるために必要な情報が載っていないと、問い合わせる前に候補から外れてしまうことがあります。
料金の目安
料金は、問い合わせる前に知りたい情報の代表です。正確な金額が出せない場合でも、「最低いくらから」という目安や、「基本料金+作業の量に応じた追加料金」のような料金の決まり方、金額が変わる条件を書いておくだけで、不安は大きく減ります。
対応できる範囲
対応できる地域、業種、規模、対応できないことを書いておきます。「自分のケースは対象なのか」が分からないと、問い合わせをためらう人がいます。対応できないことを書いておくと、合わない問い合わせを減らす効果もあります。
依頼の流れ
問い合わせのあと、いつ・誰から・どんな連絡があり、契約までにどんな段階があるのかを書きます。「問い合わせたら、すぐに営業電話がかかってくるのでは」という不安を減らせます。
事例やお客さまの声
似た業種や似た悩みを持つ会社の事例は、「自分にも頼めそう」と感じてもらう大きな材料になります。載せるときは、実際の事例であること、お客さまの了承を得ていることが前提です。
担当者の顔と経歴
特に中小企業や個人に依頼する場合、「誰が担当するのか」は大切な判断材料です。担当者の写真や経歴、考え方を載せておきましょう。
よくある質問
お客さまから実際によく聞かれる質問と答えを載せます。電話や商談で何度も答えている質問は、ホームページで先に答えておく価値があります。
手間を減らす:問い合わせの入口とフォームを見直す
入口を見つけやすい場所に置く
問い合わせの入口が、ページの一番下や、メニューの奥にしかないと、気づかれないことがあります。次のような場所に置くのが基本です。
- 画面の上部(ヘッダー)の目立つ位置
- サービスや料金のページを読み終わった位置
- スマホでは、画面の下に固定されたボタンなど、すぐ押せる位置
ボタンの文字は「送信」「お問い合わせ」だけでなく、押したあとに何が起きるかが分かる言葉にすると、押す理由がはっきりします。
| 比較項目 | よくある書き方 | 押したあとが分かる書き方の例 |
|---|---|---|
| 問い合わせ | お問い合わせ | 料金や進め方を相談する |
| 見積もり | 送信 | 無料で見積もりを依頼する |
| 資料 | ダウンロード | サービス資料(料金表つき)を受け取る |
| 電話 | TEL | 電話で相談する(平日9〜18時) |
※ 表の文言や受付時間は例です。自社のサービスに合わせて書き換えてください。
フォームの入力項目を絞る
フォームの入力項目が多いほど、途中でやめる人は増えやすくなります。最初の問い合わせでは、本当に必要な項目だけに絞りましょう。
- 残す項目の例: お名前、連絡先(メールアドレスまたは電話番号)、相談内容
- 後から聞いてもよい項目の例: 会社の規模、予算、検討の時期、詳しい住所
あわせて、次の点も確認しておきます。
- スマホで入力しやすいか(メールアドレスや電話番号の欄で、適切なキーボードが出るか)
- 入力ミスがあったときに、どこが間違っているかが分かるか
- 必須の項目が分かりやすく示されているか
- 個人情報をどのような目的で使うかが示されているか(ホームページの入力画面で個人情報を受け取る場合、利用目的をあらかじめ示すのが原則です。問い合わせへの返信だけに使うなど、取得の状況から目的が明らかな場合は不要とされることもありますが、メールマガジンの配信などに使う場合は示しておきましょう。詳しくは個人情報保護委員会の公式情報で確認してください)
電話やメールの選択肢も用意する
フォームが苦手な人や、急いでいる人もいます。電話番号はスマホでタップするとそのまま電話をかけられるようにし、受付時間も書いておきましょう。
相談の手前の選択肢を用意する
まだ比べている段階の人にとって、「相談」や「見積もりの依頼」はハードルが高いものです。問い合わせのボタンが「相談」の1つしかないと、その手前にいる人は何もせずに帰ってしまいます。
相談の手前の選択肢には、たとえば次のようなものがあります。
- 資料や料金表のダウンロード: サービスの詳しい内容や料金を、資料として受け取れるようにする
- メールでの質問: 「ちょっと聞きたい」に気軽に答える窓口を用意する
- お役立ち情報のメール: すぐに依頼する予定がない人にも、定期的に役立つ情報を届ける
こうした選択肢を用意しておくと、すぐには相談しない人とも、つながりを持ち続けられます。検討が進んだタイミングで、思い出してもらえる可能性が高まります。
改善の効果を確かめ、問い合わせ後の対応も見直す
改善の効果を確かめる
改善をしたら、その効果を数字で確かめます。効果を正しく確かめるために、次の点に気をつけましょう。
- 改善の前の数字を記録しておく: 改善した日と、その前後1か月ほどの数字を比べられるようにしておきます。
- 一度にたくさん変えすぎない: 料金の掲載とフォームの変更を同時に行うと、どちらが効いたのか分からなくなります。可能であれば、優先度の高いものから順に変えていきます。
- 季節の影響に注意する: 問い合わせが増えやすい時期・減りやすい時期がある業種では、前の年の同じ月とも比べます。
- 件数だけでなく中身も見る: 問い合わせの件数が増えても、対応できない内容ばかりでは意味がありません。商談や受注につながった件数も記録しておきます。
自分のスマホで、問い合わせまでを試してみる
数字を見るのとあわせて、ぜひ一度、自分のスマホでお客さまの立場になって、トップページから問い合わせの送信までを試してみてください。「料金がどこに書いてあるか分からない」「入力欄が小さくて押しにくい」「送信後に何が起きるか分からない」など、数字だけでは気づきにくい問題が見つかることがよくあります。社内の、ホームページの作成に関わっていない人に試してもらうのも効果的です。
問い合わせのあとの対応も成果を左右する
問い合わせが増えても、そのあとの対応で受注につながらないことがあります。ホームページの改善とあわせて、次の点も見直しましょう。
- 返信の早さ: 問い合わせた人は、複数の会社に同時に連絡していることがあります。返信が遅いと、その間に他社に決まってしまうことも。
- 自動返信メール: 送信直後に「受け付けたこと」と「いつ頃、誰から連絡するか」を伝えるメールが届くようにしておくと、安心感につながります。
- 問い合わせの記録: どのページから問い合わせが来て、そのうち何件が商談や受注につながったかを記録しておくと、どの改善が効いたのかが分かります。
よくある質問
ホームページからの問い合わせを増やすには、何から始めればいいですか?
まずは、GA4でサービスや料金のページを見た人、問い合わせページを見た人、問い合わせを送信した人の数を確認し、どこで止まっているかを確かめましょう。そのうえで、料金の目安や依頼の流れなど、比べるための情報を載せることから始めるのがおすすめです。
料金を載せると、問い合わせが減りませんか?
料金を載せると、予算が合わない人からの問い合わせは減ることがあります。一方で、予算が合う人にとっては不安が減り、問い合わせやすくなります。正確な金額を出せない場合は、目安や、金額が変わる条件を書いておくだけでも効果があります。
フォームの項目は、いくつまでにすればいいですか?
決まった数はありませんが、最初の問い合わせで本当に必要な項目だけに絞るのが基本です。お名前、連絡先、相談内容があれば、多くの場合は最初の連絡ができます。会社の規模や予算などは、返信のやりとりの中で聞くこともできます。
BtoB(企業向け)のサービスでも、同じ考え方で問い合わせを増やせますか?
同じ考え方が使えます。BtoBでは、社内で検討する人が複数いることが多いため、社内で共有しやすい資料や料金表のダウンロードなど、相談の手前の選択肢が特に役立ちます。
問い合わせは増えたのに、受注につながりません。
問い合わせのあとの対応と、問い合わせの内容を見直してみましょう。返信が遅くないか、対応できない内容の問い合わせが多くないかを確認します。対応できる範囲をホームページに書いておくと、合わない問い合わせを減らせます。
まとめ
- 問い合わせが増えない理由は、見る人の「不安」と「手間」が残っていること
- まずGA4で、サービスページ・問い合わせページ・送信の数を確認し、どこで止まっているかを確かめる
- 料金の目安、対応範囲、依頼の流れ、事例、担当者、よくある質問を載せて不安を減らす
- 問い合わせの入口を見つけやすくし、フォームの項目を絞って手間を減らす
- 資料や料金表など相談の手前の選択肢を用意し、問い合わせ後の対応も見直す
問い合わせを増やす改善は、大きな作り直しをしなくても、小さな見直しの積み重ねで進められます。お客さまの立場で自社のホームページを見直し、迷いそうなところから1つずつ直していきましょう。
参考
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