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リスティング広告の費用相場は?予算の決め方と代行手数料の目安

リスティング広告の費用は「広告費」「運用にかかる費用」「準備費用」の3つ。少ない予算で始めたい中小企業向けに、広告費の仕組み、予算の決め方(試算例つき)、代行手数料の目安、自社運用・代行・伴走の選び方を解説します。

「リスティング広告を始めたいけれど、毎月いくらかかるのか分からない」「代理店に頼むと手数料はどれくらい?」——広告を検討しはじめた中小企業の方から、よくいただく質問です。

先に結論をお伝えすると、リスティング広告の費用は、「広告費」「運用にかかる費用」「準備費用」の3つに分かれます。このうち広告費は、上限を自社で決められるため少ない予算からでも始められます。いくらかけるべきかは「相場」ではなく、1件の問い合わせにいくらまでかけられるかから逆算するのが基本です。

この記事では、少ない予算で広告を始めたい中小企業の目線で、費用の内訳と仕組み、予算の決め方、代理店に依頼した場合の手数料、自社運用・代行・伴走の選び方までをまとめます。

リスティング広告の費用は3つに分かれる

リスティング広告の費用というと「広告費」だけを思い浮かべがちですが、実際には次の3つを合わせて考える必要があります。

費用 内容 補足
広告費 Google・Yahoo!に支払う掲載費用 クリックされた分だけ発生。上限は自社で決められる
運用にかかる費用 社内で運用する場合の人件費、または代理店への手数料 自社運用なら手数料はかからないが、担当者の時間が必要
準備費用 広告の受け皿になるページ(LP)の制作・改善、成果を測る計測の設定など 既存のページを使う場合は小さく抑えられる

広告費だけを見て「月10万円なら出せる」と判断すると、運用の手間やページの改善にかかる費用が後から見えてきます。最初に3つを合わせた総額で考えておくと、途中で計画が崩れにくくなります。

広告費の仕組み

クリックされたときだけ費用が発生する

リスティング広告は、検索結果に広告が表示されただけでは費用がかからず、クリックされたときに費用が発生する「クリック課金」が基本です。広告を見た人のうち、興味を持ってクリックした人の分だけ支払う仕組みです。

クリック単価はオークションで決まる

1クリックあたりの金額(クリック単価)は固定ではなく、同じキーワードに広告を出したい会社どうしのオークションで決まります。Google広告では、広告が表示されるかどうかや掲載順位は「広告ランク」で決まり、広告ランクは入札単価(1クリックに払ってもよい上限額)だけでなく、広告とリンク先ページの品質や、検索した人の状況などをもとに算出されます。

ポイントは、上限額をそのまま支払うわけではないことです。Googleのヘルプでは、最終的な支払い金額は通常は上限額より少なくなること、そして広告の品質が高いほどクリック単価は低くなる傾向があることが説明されています。つまり、広告文やリンク先ページを改善することは、費用を抑えることにも直結します。

リスティング広告の費用が発生するタイミングの図。検索されたとき・広告が表示されたときは0円で、広告がクリックされたときに費用が発生し、その後の問い合わせに追加費用はかからない。1クリックの金額は、入札単価(上限額)、広告とページの品質、検索した人の状況などから決まる広告ランクで決まり、品質が高いほどクリック単価は下がる傾向がある。
図1:表示だけなら費用はかからず、クリックされたときに費用が発生する

予算の上限を自社で決められる

Google広告では、キャンペーンごとに「1日の平均予算」を設定します。日によって費用は多少増減しますが、Googleのヘルプによると、ほとんどのキャンペーンで1日の費用は平均予算の2倍まで、1か月の費用は平均予算の30.4倍までが上限です。たとえば1日の平均予算を3,000円にすると、1か月の費用は(ほとんどのキャンペーンの場合)最大でも約91,200円(3,000円×30.4)に収まります。

1日の平均予算を3,000円にした場合の費用の上限を示す図。1日の費用は日によって最大6,000円(平均の2倍)まで増えることがあるが、1か月の費用は最大91,200円(3,000円×30.4)に収まる。ほとんどのキャンペーンの場合。
図2:1日の費用は増減しても、1か月の合計は「平均予算×30.4」が上限(ほとんどのキャンペーンの場合)

支払い方法は、自動支払い(後払い)、手動支払い(前払い)などから選べます。前払いの手動支払いでは、入金した残高がなくなると広告の掲載が止まるため、使いすぎが心配な場合の選択肢になります。

広告費の相場は「業種とキーワード」で大きく変わる

「リスティング広告の費用相場は月◯万円」という情報をよく見かけますが、実際にかかる金額は業種と狙うキーワードによって大きく変わります。クリック単価が数十円のキーワードもあれば、数千円になるキーワードもあるため、他社の平均額はあまり参考になりません。

相場より先に、狙うキーワードのクリック単価を調べる

自社の場合の目安を知るには、Google広告の無料ツール「キーワードプランナー」で、出稿を考えているキーワードの検索数とクリック単価の目安を調べるのが近道です。

  1. Google広告のアカウントを作成し、「ツール」からキーワードプランナーを開く
  2. 「検索のボリュームと予測のデータを確認する」に、候補のキーワードを入力する
  3. 表示されたクリック単価の目安と予算から、どれくらいのクリック数が見込めるかを確認する

クリック単価が高くなりやすいキーワードの特徴

一般的に、次のようなキーワードは広告を出したい会社が多く、クリック単価が高くなりやすい傾向があります。

  • 1件の成約で得られる利益が大きい商材(不動産、リフォーム、士業、BtoBのサービスなど)
  • 「依頼」「業者」「費用」など、今すぐ申し込みたい人が使うキーワード
  • 大手企業も広告を出している、検索数の多いキーワード

一方で、「地域名+サービス名」のように具体的なキーワードは、検索数は少なくても競合が少なく、問い合わせにつながりやすいことが多いです。少ない予算で始める場合は、このような具体的なキーワードから始めるのがおすすめです。

実際の設定の手順は、リスティング広告のやり方で解説しています。

予算の決め方

予算を決める方法は、大きく次の2つです。どちらか一方ではなく、両方で計算して答え合わせをすると精度が上がります。

1件の問い合わせにかけられる金額から逆算する

まず、1件の問い合わせ(または成約)を獲得するためにいくらまでかけられるか(目標CPA)を決め、目標件数を掛けて予算を出します。

試算例(数字は説明のための仮のものです)

  • 1件の受注で得られる粗利:30万円
  • 問い合わせから受注に至る割合:20%(5件の問い合わせで1件受注)
  • → 1件の問い合わせにかけられる上限:30万円×20%=6万円
  • 余裕を持たせて、目標の問い合わせ単価を2万円に設定
  • 目標の問い合わせ数:月5件 → 月の広告予算:2万円×5件=10万円

上限の6万円ぎりぎりで運用すると、広告費以外の費用を含めた全体では赤字になりかねません。目標は上限より低めに設定しておくのが安全です。

クリック単価と必要なクリック数から計算する

次に、キーワードプランナーで調べたクリック単価をもとに、目標の件数を獲得するのに必要なクリック数から予算を計算します。

試算例(数字は説明のための仮のものです)

  • クリック単価の目安:200円
  • サイトを訪れた人のうち問い合わせる割合:1%(100クリックで1件)
  • 目標の問い合わせ数:月5件 → 必要なクリック数:500クリック
  • → 月の広告予算:200円×500クリック=10万円(問い合わせ単価は2万円)

2つの計算結果が大きくずれる場合は、クリック単価が高すぎる、またはリンク先のページで問い合わせにつながる割合が低すぎる可能性があります。広告を出す前に、キーワードかページを見直すサインです。

広告予算を2つの方法で計算して答え合わせする試算例の図。A:粗利30万円×受注率20%で1件にかけられる上限は6万円、余裕を見て目標の問い合わせ単価を2万円とし、月5件で10万円。B:クリック単価200円、問い合わせ率1%で月5件に必要なクリック数は500回、200円×500回で10万円。どちらも月の広告予算は10万円になる。数字は説明のための仮のもの。
図3:問い合わせ単価からの逆算と、クリック単価からの計算で答え合わせをする(数字は仮のもの)

まず「テスト予算」で検証し、撤退ラインを決めておく

最初から計算どおりの成果が出ることは多くありません。はじめの1〜2か月はテスト期間と位置づけ、少なめの予算でどのキーワードから問い合わせが来るかを確かめてから、成果の出ているキーワードに予算を寄せていくのが堅実です。

あわせて、「問い合わせ単価が目標の2倍を超えたら配信を止めて見直す」のように、撤退ラインを事前に決めておくと、ずるずると費用だけがかかる状態を防げます。

代理店に依頼した場合の手数料

リスティング広告の運用を代理店に依頼する場合、広告費とは別に手数料がかかります。料金の体系は主に次の3つです。

料率型(広告費の◯%)

広告費に対して一定の割合を手数料として支払う方式で、もっとも一般的です。代理店各社が公開している料金情報では、広告費の20%前後とする例が多く見られます(※ 実際の料率は会社によって異なるため、見積もりで確認してください)。広告費が大きくなるほど手数料も増えます。

月額固定型

広告費の金額にかかわらず、毎月決まった金額を支払う方式です。費用の見通しは立てやすい一方、作業の範囲が料金に含まれているかを確認しておく必要があります。

成果報酬型

問い合わせ数や売上など、成果に応じて手数料が決まる方式です。成果が出なければ手数料も小さくなる一方、「何を成果とみなすか」によっては、受注につながらない問い合わせにも費用がかかる場合があります。

見積もりで確認しておきたいポイント

  • 最低出稿金額: 「広告費が月◯万円以上の場合のみ受託」のように、依頼できる広告費の下限を設けている代理店があります。少ない予算で始めたい場合は、まず依頼できるかどうかを確認しましょう。
  • 最低手数料: 料率型でも、手数料そのものに「月◯万円から」と下限を設けている代理店があります。たとえば料率20%・最低手数料3万円の場合、広告費が月10万円だと手数料は2万円ではなく3万円になり、実質的な割合は30%に上がります(数字は説明のための仮のものです)。
  • 業務の範囲: 広告文の作成、キーワードの追加・除外、リンク先ページの改善提案、レポートなど、どこまでが料金に含まれるか。
  • 広告アカウントの名義: アカウントが代理店名義だと、解約時に過去のデータを引き継げないことがあります。自社名義のアカウントで運用してもらうのがおすすめです。
  • 契約期間と解約の条件: 最低契約期間や、解約の申し出の期限。
料率20%・最低手数料3万円の場合の、広告費と手数料の関係を示すグラフ。広告費が月15万円までは手数料が3万円で一定になり、広告費が月10万円のとき、20%で計算すると2万円のところ実際の手数料は3万円で、実質の割合は30%になる。広告費が15万円を超えると料率20%どおりになる。数字は説明のための仮のもの。
図4:最低手数料があると、広告費が少ないほど手数料の実質の割合が高くなる(数字は仮のもの)

自社運用・代行・伴走の比較

リスティング広告の運用方法は、「自社で運用する」「代理店に任せる」に加えて、外部の専門家と一緒に進める「伴走」という選択肢もあります。

比較項目 自社運用 代理店に代行 伴走支援
かかる費用 広告費+社内の人件費 広告費+手数料 広告費+支援費
社内の手間 大きい 小さい 中くらい
ノウハウが社内に残るか 残る 残りにくい 残る
向いている会社 担当者が学びながら運用する時間を取れる 広告費が大きく、運用を任せたい 少ない予算で始めつつ、判断や作業を一緒に進めたい

広告費が少ないうちは、料率型の手数料だと代理店にとって割に合わないため、最低出稿金額に届かず依頼できなかったり、最低手数料によって割高になったりすることがあります。かといって、知識のないまま自社だけで運用すると、無駄なクリックに費用を使ってしまいがちです。「最初の設計と改善の判断は外部と一緒に行い、日々の運用は自社で回せるようにする」という進め方も、選択肢のひとつとして検討してみてください。

代行会社の選び方や、代行に向いている会社・向いていない会社、自社運用への切り替え手順は、広告運用代行の費用相場と選び方で詳しく解説しています。

少ない予算で費用対効果を高める5つのポイント

  1. 除外キーワードを設定する: 「求人」「無料」「やり方」など、問い合わせにつながらない検索での表示を止めます。配信後は、実際に検索された語句を確認して追加していきます。
  2. 地域・曜日・時間を絞る: 対応できるエリアや、問い合わせを受けられる時間帯に絞るだけでも無駄なクリックが減ります。
  3. 今すぐ依頼したい人のキーワードから始める: 「地域名+サービス名」「サービス名+依頼」など、具体的なキーワードから配信し、成果を見ながら広げます。
  4. リンク先ページと計測を先に整える: 広告を出す前に、問い合わせまでの導線と、どの広告から問い合わせが来たかを測る設定を整えておきます。計測ができていないと、どこに予算を寄せるべきか判断できません。
  5. SEOと組み合わせる: 広告は配信を止めると集客も止まります。広告で反応のよかったキーワードを記事などのコンテンツにも生かすと、広告費をかけずに集客できる経路が少しずつ増えていきます。広告とSEOの使い分けは、SEOとリスティング広告、どちらから始めるかの記事で解説しています。

よくある質問

リスティング広告は月いくらから始められますか?

予算は自社で決められるため、少額からでも始められます。ただし、予算が少なすぎるとクリック数が集まらず、どのキーワードが成果につながるのか判断できません。「目標の問い合わせ単価×目標件数」で、検証に必要な金額を確保するのがおすすめです。

代行手数料が広告費の20%というのは高いですか?

料率そのものより、料金に含まれる業務の範囲で判断するのがおすすめです。広告費が少ない場合は、最低出稿金額に届かず依頼できないことや、最低手数料によって実質の割合が高くなることがある点にも注意してください。

広告とSEO、どちらに予算をかけるべきですか?

すぐに問い合わせが必要なら広告、時間をかけて広告費に頼らない集客の経路をつくりたいならSEOが向いています。多くの場合はどちらか一方ではなく、広告で反応を確かめながらSEOを育てる組み合わせが効果的です。

効果が出るまでどれくらいかかりますか?

配信を始めればその日から広告は表示されますが、改善の判断に必要なデータが集まるまでには時間がかかります。最初の1〜2か月は検証期間と考え、成果の出ているキーワードに予算を寄せていくのが現実的です。

まとめ

  • リスティング広告の費用は「広告費」「運用にかかる費用」「準備費用」の3つで考える
  • 広告費はクリック課金で、上限を自社で決められる。クリック単価はオークションで決まり、広告の品質が高いほど下がる傾向がある
  • 相場ではなく、「1件の問い合わせにかけられる金額×目標件数」から予算を逆算する
  • 代理店の手数料は料率型が一般的。最低出稿金額・最低手数料・業務範囲・アカウントの名義を確認する
  • 少ない予算なら、具体的なキーワードから始め、除外設定・計測・リンク先ページの改善で無駄を減らす

広告を「出すかどうか」だけでなく、「自社の場合はいくらが妥当か」「SEOとどう組み合わせるか」まで決めておくと、費用だけがかさむ失敗を避けられます。


参考

  • #リスティング広告
  • #Google広告
  • #広告費用
  • #予算

この記事を書いた人

浜田 耕輔Polatier 運営者 / Webマーケター・ウェブ解析士

WEBマーケティング歴11年のウェブ解析士。サイト制作、Web広告運用、CRMなどの導入支援まで幅広く担当してきた。不動産業界とSaaS(toB)でのマーケティング経験を持つ。

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Polatier|伴走型マーケティング支援

アドバイスだけで終わらせない。SEOも広告も、必要な施策を見極めて、一緒に手を動かします。

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