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リスティング広告のやり方|Google広告の始め方と、配信後1か月でやること

リスティング広告(Google広告)のやり方を、少ない予算で始めたい中小企業向けに解説。始める前に決めること、アカウントの仕組み、設定の手順、キーワードとマッチタイプ、広告文の作り方、配信後の最初の1か月でやることまでをまとめます。

「リスティング広告を自分で始めてみたいけれど、何から設定すればいいのか分からない」「管理画面の項目が多くて、途中で手が止まってしまった」——広告を自社で始めようとする中小企業の方から、よく聞く悩みです。

先に結論をお伝えすると、リスティング広告のやり方で大切なのは、管理画面の操作よりも、始める前に「何を成果とし、どんな検索に、いくらまでかけるか」を決めておくことです。そして、配信を始めてからの最初の1か月で、無駄なクリックを減らしていく作業が成果を左右します。

この記事では、Google広告を例に、始める前に決めること、アカウントの仕組み、設定の手順、キーワードとマッチタイプの考え方、広告文の作り方、配信後の最初の1か月でやることまでをまとめます。管理画面の表示は変わることがあるため、ボタンの名前よりも「何を決めるか」を中心に説明します。

始める前に決める4つのこと

1. 何を成果とするか

問い合わせ、資料請求、電話、来店予約など、広告で増やしたい行動を1つに決めます。成果が決まっていないと、広告がうまくいっているかを判断できません。

2. どんな検索に広告を出すか

リスティング広告は、検索した人に表示される広告です。最初は、「地域名+サービス名」「サービス名+依頼」「サービス名+費用」など、今すぐ依頼したい人が使いそうな検索に絞るのが基本です。

3. 予算と、やめる基準

1か月にいくらまでかけるか、1件の問い合わせにいくらまでかけられるかを決めます。あわせて、「最初の1〜2か月で、1件の問い合わせにかかった費用が目標の金額を超え続けたら見直す」のような、見直しや撤退の基準も決めておきましょう。予算の決め方は、リスティング広告の費用相場で詳しく解説しています。

4. 受け皿のページと計測

広告をクリックした人が見るページ(リンク先)を決め、問い合わせまでの流れを整えます。そして、問い合わせが何件あったかを計測できるようにしておきます。計測ができていないと、どの広告やキーワードに予算を寄せるべきか判断できません。

Google広告の仕組み:アカウントの構造

Google広告のアカウントは、次の3つの階層でできています。

Google広告のアカウントの構造を示した図。一番上がアカウントで、支払い情報やコンバージョンの計測を設定する。その下がキャンペーンで、予算、配信する地域、入札の方法を設定する。その下が広告グループで、キーワードと広告をまとめて管理する。1つのキャンペーンに複数の広告グループを作り、テーマごとにキーワードと広告を分ける。
図1:Google広告のアカウントは3つの階層でできている
  • アカウント: 支払い情報や、問い合わせなどの成果(コンバージョン)の計測を設定します
  • キャンペーン: 予算、広告を出す地域、入札の方法などを設定します
  • 広告グループ: キーワードと広告をまとめて管理します。テーマごとに分けて作ります

たとえば外壁塗装の会社なら、「外壁塗装」「屋根塗装」のようにテーマごとに広告グループを分けると、検索した人の目的に合った広告を出しやすくなります。

設定の手順

1. Google広告のアカウントを作る

Google広告のサイトから、Googleアカウントでログインしてアカウントを作ります。ビジネスの情報とお支払い情報を入力すれば、キャンペーンを作らずにアカウントだけを作ることもできます。

Google広告には、Googleが設定を自動で進める「スマートモード」と、設定を自分で細かく管理する「エキスパート モード」があります。キーワードや予算を自分で決めたい場合は、エキスパート モードで進めます。

2. コンバージョンの計測を設定する

広告を出す前に、問い合わせなどの成果を計測する設定をします。主な方法は2つです。

  • GA4で設定したキーイベント(問い合わせの完了など)を、Google広告に取り込む
  • Google広告の「Google タグ」(サイトに設置する計測用のコード)を使って、コンバージョンを直接計測する

GA4をすでに使っている場合は、GA4のキーイベントを取り込む方法が分かりやすいでしょう。GA4の設定はGA4の使い方で解説しています。

3. 検索キャンペーンを作る

キャンペーンの種類で「検索」を選び、次の項目を設定します。

  • 地域: 対応できる地域だけに絞ります
  • 言語: 日本語を選びます
  • 配信先: 検索キャンペーンでも、「検索パートナー」(Googleと提携している検索サイトなど)や「ディスプレイ ネットワーク」(Webサイトやアプリの広告枠)への配信が設定に含まれている場合があります。最初は、Googleの検索結果への配信に絞るかどうかを確認しましょう

4. 予算と入札の方法を決める

予算は「1日の平均予算」で設定します。1日に使われる金額は日によって変わり、ほとんどのキャンペーンでは、1日の平均予算の最大2倍まで使われることがあります。ただし、1か月の請求額は、原則として「1日の平均予算×30.4」を超えないしくみです(成果に応じて支払う設定など、一部に例外があります)。

入札の方法には、「クリック数の最大化」「コンバージョン数の最大化」「目標コンバージョン単価」「個別クリック単価制(手動で単価を決める方法)」などがあります。まだ成果のデータがない最初の段階と、成果がたまってきた段階では、合う方法が変わります。

5. キーワードを登録する

広告グループごとに、広告を表示したい検索の言葉(キーワード)を登録します。キーワードの選び方は、次の章で詳しく説明します。

6. 広告を作る

検索広告では、見出しと説明文を複数登録すると、Googleが組み合わせて表示する「レスポンシブ検索広告」が基本です。見出しは3〜15個(1つあたり半角30文字・全角15文字まで)、説明文は2〜4個(1つあたり半角90文字・全角45文字まで)登録できます。

7. 支払い情報を確認する

支払い方法には、広告が配信されたあとに請求される「自動支払い」などがあります。選べる方法は国や通貨によって異なるため、管理画面の案内に沿って設定します。

8. 審査を待って、配信を始める

広告は、配信の前にGoogleの審査を受けます。ほとんどの場合、1営業日以内に完了します(広告の形式によっては、もう少し時間がかかることもあります)。広告を編集すると、もう一度審査を受けることになります。

キーワードの選び方とマッチタイプ

今すぐ依頼したい人の検索から始める

キーワードは、検索した人の「今すぐ度」を考えて選びます。

  • 最初に登録したい: 「地域名+サービス名」「サービス名+依頼」「サービス名+見積もり」など
  • 様子を見てから広げたい: 「サービス名+費用」「サービス名+比較」など
  • 最初は避けたい: 「サービス名+やり方」「サービス名+自分で」「サービス名+とは」など、調べものの検索

マッチタイプで、表示する検索の範囲を決める

登録したキーワードに対して、どこまで近い検索に広告を表示するかを「マッチタイプ」で決めます。

キーワードのマッチタイプと表示される検索の範囲を示した図。完全一致は、キーワードと同じ意味・意図の検索にだけ表示され、範囲がもっとも狭い。フレーズ一致は、キーワードと同じ意味の検索や、より具体的な検索に表示される。インテント マッチは、関連する幅広い検索に表示され、範囲がもっとも広い。除外キーワードを設定すると、指定した言葉を含む検索には表示されない。
図2:マッチタイプによって、広告が表示される検索の範囲が変わる
マッチタイプ 書き方の例 表示される検索
完全一致 [外壁塗装 見積もり] キーワードと同じ意味・意図の検索
フレーズ一致 “外壁塗装 見積もり” キーワードと同じ意味の検索や、より具体的な検索
インテント マッチ 外壁塗装 見積もり キーワードに関連する幅広い検索

範囲が広いほど多くの検索に表示されますが、問い合わせにつながらない検索にも表示されやすくなります。広いタイプは、以前は「部分一致」と呼ばれていた設定に近いものです。少ない予算で始めるなら、完全一致やフレーズ一致から始めて、成果を見ながら広げていくのがひとつの目安です。

除外キーワードを最初から設定する

「求人」「無料」「やり方」「自分で」など、問い合わせにつながらない言葉は、除外キーワードとして登録しておきます。除外キーワードを含む検索には、広告が表示されなくなります。

広告文の作り方

広告文は、検索した人が「自分のための広告だ」と感じられるかどうかで、クリックされるかが変わります。

  • 検索した言葉を見出しに入れる: 「さいたま市の外壁塗装」のように、検索した言葉と同じ言葉が入っていると目に留まりやすくなります
  • 選ばれる理由を具体的に書く: 対応地域、対応の早さ、料金の目安、資格など、他社と比べて選ぶ理由になる情報を書きます
  • クリックした後に何ができるかを書く: 「無料で見積もりを依頼」「料金表を見る」など
  • リンク先のページと内容をそろえる: 広告で書いたことが、リンク先のページですぐに分かるようにします

なお、「業界No.1」「最安」などの表現は、根拠を示せない場合、広告の審査や法律の面で問題になることがあります。

リンク先のページも確認する

広告をクリックした人が最初に見るページ(リンク先)も、成果を大きく左右します。配信を始める前に、次の点を確認しておきましょう。

  • 広告で書いたこと(サービス名、地域、料金の目安など)が、ページを開いてすぐに分かるか
  • スマホで見たときに、読みやすく、問い合わせのボタンが押しやすいか
  • 問い合わせのフォームや電話番号まで、迷わずたどり着けるか

問い合わせの入口やフォームの見直し方は、ホームページからの問い合わせを増やす方法で解説しています。

配信後の最初の1か月でやること

リスティング広告は、配信を始めてからが本番です。最初の1か月は、次の作業を続けましょう。

  1. 毎日〜数日おきに、費用とクリック数を確認する: 想定より早く予算が使われていないか、まったく表示されていないキーワードがないかを確認します。
  2. 検索語句を確認し、除外キーワードを追加する: 実際にどんな言葉で検索されて広告が表示されたかを確認し、問い合わせにつながらない言葉を除外キーワードに追加します。無駄な費用を減らすための、代表的な作業です。
  3. 問い合わせにつながったキーワードと広告を確認する: 成果が出ているキーワードに予算を寄せ、反応のない広告文は見直します。
  4. 1〜2か月たったら、続けるかを判断する: 始める前に決めた「やめる基準」と比べて、続ける、改善する、やめるを判断します。

自社だけで運用するのが難しい場合は、設計と改善の判断だけを外部と一緒に行う方法もあります。依頼先の選び方は、広告運用代行の費用相場と選び方で解説しています。

よくある質問

リスティング広告は、自分で始められますか?

始められます。Google広告のアカウントは自社で作れ、予算も自社で決められます。ただし、配信を始めてからの除外キーワードの追加や効果の確認を続ける時間が必要です。定期的に作業する時間を確保できるかを考えておきましょう。

最初はいくらくらいの予算で始めればいいですか?

予算は自社で決められるため、少額から始めることもできます。ただし、予算が少なすぎると、判断に必要なクリック数が集まりません。1件の問い合わせにかけられる金額と、狙うキーワードのクリック単価から逆算して決めましょう。考え方はリスティング広告の費用相場で解説しています。

Yahoo!広告にも出したほうがいいですか?

最初はGoogle広告から始め、成果が出てきたらYahoo!広告(LINEヤフー広告の検索広告)にも広げる、という順番が分かりやすいでしょう。基本的な考え方は同じですが、管理画面や設定の名前は異なります。

広告が審査で承認されなかった場合はどうすればいいですか?

管理画面で、承認されなかった理由(ポリシー)を確認し、広告文やリンク先のページを修正して再審査を受けます。根拠のない「No.1」などの表現や、リンク先のページが表示されないといったことが理由になる場合があるため、まずはそこを確認しましょう。

リスティング広告は、どれくらいで効果が出ますか?

広告は、審査が終われば配信を始めたその日から表示されます。ただし、問い合わせにつながるキーワードや広告文を見つけ、無駄なクリックを減らすには、配信しながらの調整が必要です。最初の1〜2か月は「確かめる期間」と考えておきましょう。

まとめ

  • 始める前に、成果、狙う検索、予算とやめる基準、受け皿と計測の4つを決める
  • Google広告は、アカウント・キャンペーン・広告グループの3つの階層でできている
  • 最初は今すぐ依頼したい人の検索に絞り、完全一致やフレーズ一致から始め、除外キーワードを設定する
  • 広告文には検索した言葉と選ばれる理由を入れ、リンク先のページと内容をそろえる
  • 配信後の最初の1か月は、検索語句を確認して除外キーワードを追加し、続けるかを判断する

リスティング広告は、始めるだけなら難しくありません。成果を分けるのは、配信を始めてからの地道な見直しです。最初の1か月を「確かめる期間」として、数字を見ながら育てていきましょう。


参考

  • #リスティング広告
  • #Google広告
  • #広告の始め方
  • #キーワード

この記事を書いた人

浜田 耕輔Polatier 運営者 / Webマーケター・ウェブ解析士

WEBマーケティング歴11年のウェブ解析士。サイト制作、Web広告運用、CRMなどの導入支援まで幅広く担当してきた。不動産業界とSaaS(toB)でのマーケティング経験を持つ。

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