SEO対策は自分でできる?中小企業が無料で始めるやり方と進める順番
SEO対策は、基本的な部分なら自分で進められます。無料ツールの準備から、問い合わせに近いページの見直し、記事の作り方、公開後の改善まで、中小企業が効果の出やすい順に進める5つのステップと、やってはいけないことを解説します。
「SEO対策は外注しないと無理?」「自分でやるとしたら、何から手をつければいいの?」——ホームページからの集客を増やしたい中小企業の方から、よく聞く悩みです。
先に結論をお伝えすると、SEO対策の基本的な部分は自分で進められます。 Googleの公式ガイドでも、基本的なことは自分で取り組めるという趣旨が書かれています。ただし、ネット上には「SEO対策20選」のように施策が大量に並んでいて、全部をやろうとすると続きません。大切なのは、効果が出やすい順番に、無理なく続けられる量だけ進めることです。
この記事では、自分でできること・難しいことを整理したうえで、始める前の準備、優先順の5つのステップ、記事を1本作る流れ、やってはいけないこと、外部に頼む境目までをまとめます。
SEO対策は自分でできる?
SEO対策とは、Googleなどの検索結果で、広告ではない通常の枠(自然検索)に自社のページが表示されやすくなるように、サイトや記事を整える取り組みです。
中小企業のサイトであれば、次のように考えると分かりやすくなります。
| 比較項目 | 自分でできること | 難しいこと・時間がかかること |
|---|---|---|
| サイトの状態の確認 | Search Console で、表示されているキーワードや、登録されていないページを確認する | 大規模なサイトの技術的な問題の調査 |
| ページの見直し | ページのタイトル、説明、見出し、本文を、お客さまが探す言葉で書き直す | サイトの構造を大きく作り替える |
| 記事づくり | 自社の経験をもとに、お客さまの疑問に答える記事を書く | 競合が強いキーワードで、短期間に多くの記事を作る |
| 改善 | 公開後の数字を見て、タイトルや内容を直す | 原因の切り分けが難しい順位の変動の分析 |
多くの中小企業にとって、成果を左右しやすいのは「自分でできること」の列です。特に、自社の商品やお客さまについての知識は、外部の会社にはない強みです。
始める前に用意するもの
SEO対策を自分で進めるのに、有料のツールは必須ではありません。まずは次の2つを用意しましょう。
- Google Search Console(サーチコンソール): Googleが無料で提供しているツールです。自社のサイトが、どんなキーワードの検索結果に何回表示され(表示回数)、何回クリックされたか(クリック数)、平均して何位くらいに表示されているか(平均掲載順位)を確認できます。
- Googleアナリティクス(GA4): サイトに来た人が、どのページを見て、問い合わせなどにつながったかを確認できる無料のツールです。見方はGA4の使い方で解説しています。
あわせて、毎週決まった時間をSEOに充てると決めておくことも大切です。SEOは一度に大きく進めるより、少しずつでも続けることで成果が積み上がりやすくなります。
自分で進めるSEO対策:優先順の5ステップ
自分でSEO対策を進めるときは、次の順番がおすすめです。問い合わせに近いところから手をつけることで、少ない時間でも成果につながりやすくなります。
ステップ1:Search Console で今の状態を知る
まずは、自社のサイトが今どんなキーワードで表示されているかを確認します。Search Console の「検索パフォーマンス」を開くと、検索されたキーワード(クエリ)ごとに、表示回数やクリック数が分かります。
「思っていたキーワードでは表示されていない」「意外なキーワードで表示されている」といった発見が、次にやることのヒントになります。また、「ページ」(ページのインデックス登録)のレポートでは、Googleに登録されていないページがないかも確認できます。
ステップ2:問い合わせに近いページを整える
次に、サービス紹介、料金、会社案内、問い合わせなど、問い合わせに近いページから見直します。これらのページは、すでに自社のことを調べている人が見るページなので、少し直すだけでも成果につながる可能性がある部分です。
- ページのタイトル: 「サービス」「ホーム」のようなあいまいなものではなく、「さいたま市の外壁塗装|費用の目安と施工の流れ」のように、内容が具体的に分かるものにする。ページごとに違うタイトルを付ける
- 説明文(メタディスクリプション): ページの内容を1〜2文で簡潔にまとめる
- 本文: お客さまが使う言葉で、誰の・どんな悩みを・どう解決するかを書く
なお、検索結果に表示されるタイトルや説明文は、Googleがページの内容をもとに自動で決めるため、設定したものがそのまま表示されるとは限りません。タイトルや説明文の詳しい確認方法は、内部SEO対策のチェックリストで解説しています。
ステップ3:お客さまの疑問に答える記事を作る
問い合わせに近いページが整ったら、検索の入口を増やすために記事を作ります。テーマは、お客さまから実際によく聞かれる質問から選ぶのがおすすめです。「費用はいくら?」「どう選べばいい?」「自分でもできる?」といった質問は、そのまま検索されていることが多くあります。
記事の作り方は、次の章で詳しく説明します。
ステップ4:公開後の数字を見て直す
記事やページは、公開して終わりではありません。Googleの公式ガイドでも、変更の効果は数週間ほど待ってから確認するようすすめられています。公開してしばらくたったら Search Console で数字を確認し、次のように直します。
- 表示回数は多いのに、クリックが少ない: タイトルや説明文が、検索した人の知りたいことと合っていない可能性があります。タイトルを見直しましょう。
- 2ページ目くらいに表示されている: 内容が少し足りない可能性があります。検索した人が知りたいことを補い、情報を新しくしましょう。
- 想定と違うキーワードで表示されている: そのキーワードで検索する人向けに、別の記事を作るきっかけになります。
あわせて、記事やページを見た人が問い合わせにつながったかは、GA4で確認します。アクセスは増えたのに問い合わせが増えない場合は、ホームページで集客できない原因と対策も参考にしてください。
ステップ5:サイトの作りを点検する
最後に、サイトの作りに問題がないかを点検します。ここでは最後に置いていますが、ステップ1で「登録されていないページ」が見つかった場合は、先にその原因を確かめましょう。スマホで読みやすいか、ページの表示が遅すぎないか、重要なページにサイト内からリンクが張られているか、などです。最近のホームページ作成サービスやCMSは、基本的な部分に対応していることが多いですが、一度は確認しておきましょう。
点検する項目は、内部SEO対策のチェックリストにまとめています。
記事を1本作る流れ
記事は、次の流れで作ると、検索した人の疑問に答えやすくなります。
- テーマを決める: お客さまからよく聞かれる質問を1つ選びます。1つの記事では、1つの疑問に答えることを意識します。
- 検索結果を見る: 実際にそのテーマで検索し、上位に表示されているページが何に答えているかを確認します。検索した人が知りたいことのヒントになります。
- 構成を作る: いきなり書き始めず、見出しを先に並べます。結論は最初に書くと、読む人が迷いません。
- 書く: 専門用語は避けるか、出てきたところで説明します。自社の経験、事例、写真など、自社にしか書けない内容を必ず入れましょう。上位のページをまとめ直しただけの記事では、選ばれる理由がありません。
- 公開して見直す: 前の章のステップ4のとおり、数字を見て直します。
やってはいけないSEO対策
Googleは、検索順位を不正に操作しようとする行為を「スパムに関するポリシー」で禁止しています。違反すると、順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりするおそれがあります。自分で進めるときに、特に気をつけたいのは次の点です。
- キーワードを不自然に詰め込む: 同じキーワードを何度も繰り返したり、関係のないキーワードを並べたりする。
- 隠しテキスト・隠しリンク: 背景と同じ色の文字でキーワードを入れるなど、読む人には見えない形で検索エンジン向けの文字を入れる。
- リンクを買う: 順位を上げる目的で、お金を払って他のサイトからリンクを張ってもらう。
- 他のサイトの文章をコピーする: 他のサイトの内容を、そのまま、または少し言い換えただけで載せる。
- 価値のないページを大量に作る: 読む人の役に立たないページを、順位を上げる目的で量産する。
生成AIを使って記事を書くこと自体は、Googleの方針でも禁止されていません。ただし、読む人に価値を足さないページをAIで大量に作ることは、スパムにあたるおそれがあります。AIを使う場合も、内容が正しいかを自分で確認し、自社の経験を加えてから公開しましょう。
自分で続けるコツと、外部に頼む境目
自分で続けるコツ
- 毎週の作業を決める: 「月曜の朝に Search Console を見る」「月に2本記事を書く」など、無理のない量を決めて続ける。
- 社内のネタ帳を作る: お客さまからの質問や、商談でよく聞かれることをメモしておくと、記事のテーマに困りません。
- 完璧を目指さない: 最初から完璧な記事を目指すより、公開してから直すほうが、改善を重ねやすくなります。
外部に頼むことを考えたいとき
次のような場合は、一部を外部に頼むことも検討しましょう。
- 何か月か続けても、何を直せばいいか分からない
- サイトの構造やシステムの問題など、技術的な対応が必要
- 記事を書く時間がどうしても確保できない
すべてを任せるのではなく、方針づくりや振り返りだけを外部と一緒に行い、記事づくりは自社で続ける、という頼み方もあります。費用の考え方はSEO対策の費用相場、頼み方の違いはマーケティングの外注先の選び方で解説しています。
よくある質問
初心者でも、SEO対策は自分でできますか?
できます。Search Console で今の状態を確認し、問い合わせに近いページのタイトルや本文を見直すところから始めれば、専門的な知識がなくても取り組めます。最初から全部をやろうとせず、効果が出やすい順に少しずつ進めることが大切です。
自分でSEO対策をしたら、どれくらいで効果が出ますか?
サイトの状態や狙うキーワード、競合の強さによって変わるため、決まった期間はありません。Googleの公式ガイドでも、変更が反映されるまでに数か月かかることもあるとされています。すぐに結果を求めず、見直す時期を決めて続けましょう。
本当に無料でできますか?
Search Console とGoogleアナリティクス(GA4)は無料で使えるため、ツールの費用をかけずに始められます。ただし、記事を書いたりページを直したりする時間はかかります。社内でかけられる時間と、外部に頼む費用を比べて、自社に合う進め方を選びましょう。
生成AIで記事を書いてもいいですか?
AIを使うこと自体は、Googleの方針でも禁止されていません。問題になるのは、読む人に価値を足さないページを大量に作ることです。AIの下書きを使う場合も、内容が正しいかを確認し、自社の経験や事例を加えてから公開しましょう。
ホームページ作成サービスで作ったサイトでも、SEO対策はできますか?
多くのホームページ作成サービスやCMSでは、ページのタイトルや説明文、見出しを自分で設定できます。この記事で紹介したステップのうち、ページの見直しや記事づくり、公開後の改善は、サイトの作り方にかかわらず取り組めます。
まとめ
- SEO対策の基本的な部分は、無料のツールを使って自分で進められる
- 始める前に、Search Console とGA4を用意し、毎週の作業時間を決める
- 進める順番は、今の状態を知る、問い合わせに近いページを整える、記事を作る、数字を見て直す、サイトの作りを点検する
- 記事には、自社にしか書けない経験や事例を必ず入れる
- キーワードの詰め込みやリンクの購入など、Googleが禁止している方法は使わない
SEOは、自社の商品とお客さまをいちばんよく知っている人が取り組むほど、強みが生きる施策です。完璧を目指さず、できるところから続けていきましょう。
参考
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